・研究分野は?
広い分野で言えば電子工学の研究をしています。もう少し具体的に言うと集積エレクトロニクス、量子エレクトロニクスの研究をしています(「超伝導量子集積エレクトロニクス研究室」と自称しています)。
研究対象は物理的に新奇な素子を用い、新しい回路システムによる情報処理手法、量子計算システムや機械学習応用を志向した研究も行っているため、物理分野や情報分野とも強く関連します。
このように電子工学を中心にしつつも、研究分野は工学、理学、情報学の境界領域に位置します。
各分野が成熟してきている今、イノベーションはこういった領域から生まれると信じています。
詳細な研究内容は
こちらをご覧ください。
・研究の特色は?
分野的、内容的な幅広さだと思います。
分野の広さは上項目の通りです。
研究では解析、評価、最適化、設計、測定などを幅広く行います。
ずっとPCに向かっていたり、測定室に連日籠ることはありません。
これは教員がいろいろなことに興味がある(悪く言えば飽きっぽい)ためもありますが、良い仕事をするには幅広い知識の習得が重要との研究信念に基づいています。
・研究方針は?
夢のある研究をすること。
例えば今は存在しない高速高効率なコンピュータができれば、これまで「人類が解くことができなかった問題が解ける」ことになります。
そうした新しい武器ができれば、それを使ったこれまで実現できなかった新しいサービスがどんどん出現し、我々の生活は変わって行きます。
20世紀にコンピュータを最初に作った人達が現在の我々の生活を想像できなかったように、その未来は今では想像できないものになるでしょう。
このような「現在は想像もできない未来を切り拓くことに繋がる研究」をすることを心がけています。
すでに存在する技術の一部分を改良する、といった研究はあまり好きではありません(その重要性を否定するものではありません)。
・教育方針は?
研究対象に真摯に向き合うこと、研究にユーモアを持って取り組むこと(これは独創性を生むきっかけになると思います)、積極的に発表をすること。
しっかりと仕事ができるだけでなく、プラスアルファの面白いことができる研究者、エンジニアの育成を目指しています。
・研究内容の知識がありません
誰もやったことのないことをするのが研究ですから、最初から研究内容の知識がある人は皆無です。
研究に必要な知識は研究をやりながら身に付けることができます。
・ゼミは?
学期中はミーティングとして毎週の研究進捗と方針確認、ゼミとして研究発表、論文紹介、勉強会が毎週あります。
研究発表は学会発表や卒修論発表の練習で、2か月に一回ほど各自の研究内容をまとめて10分程度で発表してもらいます。
論文紹介はいわゆる
Journal
clubで、毎回発表者1名が最新の英論文の内容を紹介します。
勉強会ではメンバー全員で教科書を選び、その内容を1年をかけて毎回の担当者が内容紹介をして行く形で通読します。
・研究発表はできる?
積極的に行っています。
卒業研究の成果を国内学会で発表、修士課程では国内外学会での発表をするのが標準的です。
大学院修了生のほとんどがが英語論文誌に論文発表しています。
本研究室は世界に向けて成果を発表するため、招待論文、解説論文以外の日本語論文は書かない方針です。
これまでの研究発表実績は
こちら、発表論文の引用状況は
こちらをご覧ください。
本研究室では
オープンアクセスに賛同しているため、発表論文はほぼ誰でも読めるようにしています。
・プログラミングは使う?
研究では、少しずつ条件を変えての網羅的探索など、人手で行うには面倒な解析や実験をする機会がどうしても出てきます。
このためプログラムを用いた自動解析、自動測定を推奨しています。
解析にはPythonやC++等、実験ではLabVIEWやPython(PyVISA)を用いています。
過去には回路シミュレータや、最適化ツールを作った学生もいました。
機械学習を用いて最適な動作点を探す猛者もいます。
逆にプログラミングをせずに全て手動で広範囲の探索をする猛者もいます。
・他機関と共同研究は?
現在国内外の大学、研究所、企業と共同研究を行っています。
・コアタイムは?
ありません。
全体ミーティングやゼミの時間以外は、自由に研究を進めてください。
各人が自分の時間を管理することも重要だと考えています。
このため自発的に規則正しい生活をすることを推奨しています。
徹夜などは論外としています。
・アルバイトはできる?
上の項目と同じで、研究活動に支障のない範囲で各自が時間を管理してください。
・進路は?